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2020.07.09 [Thu] 10:00
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スポーツライター 佐々木 亨氏によるオープン戦 戦評(6/29 Honda戦)

1点リードで迎えた9回表のマウンドを託されたのは、抑えの陶久亮太だった。3日前のENEOS戦でも9回表に登板して三者凡退に抑えるなど安定感は抜群だ。

Hondaの中軸から2者連続で空振り三振を奪った陶久は、勝利まであと1アウトと迫った。変化球のキレ、ストレートの伸び。いずれも申し分のない内容だっただけに、そのまま試合を完結させるかと思われた。だが、そこから2者連続で四球を与え、8番打者には死球。あっという間に満塁とされる。好投から一転して制球を乱した陶久は、そのピンチを凌ぐ精神状態にはなかった。9番打者にライト前ヒットを浴び、土壇場で同点に追いつかれた。なおも満塁とピンチは続いて1番打者に強烈なピッチャーライナーを浴びたが、陶久の左手首に直撃した打球がそのまま小フライとなり二塁手・北阪真規が好捕。勝ち越しは許さなかったが、勝利目前での同点劇には悔しさしかなかった。

先発の草海光貴は4回表まで投げて1失点と試合を作った。唯一の失点は2回表のソロアーチによるものだ。

「(草海のピッチングは)全体的にはよかった。ただ、高めに甘く入ったストレートをホームランにされた」とは捕手の吉田高彰。痛恨の一球はあったにせよ、先発としては十分なピッチングだったと言える。

攻撃陣が反撃に転じたのは中盤だ。5回裏、第1打席で左前安打、第2打席で右前安打と2本のヒットを放っていた1番本間諒が魅せた。2ボール1ストライクからの4球目をとらえた打球がライト後方に飛ぶ。本間自身は「たまたまです」と謙遜するが、飛距離十分、手応え十分の同点弾となった。6回裏には、代打・西村僚太の四球を足掛かりに一死一、二塁と攻め立てると、またもや本間が今度はライト線へ適時二塁打を放って勝ち越しに成功する。中盤の攻撃には勢いと力強さがあった。

そのリードを8回表まで守り抜いたのは中継ぎ投手陣だ。この試合ではブルペンで投手のボールを受けた捕手の須田凌平は言う。

「投手陣は全体的に状態がいい。特に中継ぎ投手陣はいいですね」

その言葉通りに5回表からの2イニングスを投げたルーキー左腕の久保田淳希、7回表の1イニングを投げた横田哲、そして8回表の1イニングを力のあるボールで押し切った田中太一と、それぞれが無失点に抑える好投を見せた。

選手たちのパフォーマンスにも躍動感が見え始めた。今後の唯一の公式戦として予定されている都市対抗野球大会に向けて、チームは日々の練習で努力を重ね、オープン戦を通じて実戦感覚をより磨いていく。野球ができる喜びをボールに込め、そしてバットに乗せて、彼らは最高のパフォーマンスを発揮することを誓う。

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先発の草海投手は、4回を投げて失点はソロアーチによる1点のみと好投した
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4回裏、チャンスを広げる中前安打を放った6番宮川選手
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5回表からの2イニングスをノーヒットに抑えた久保田投手
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5回裏の同点ソロアーチを含む4安打を放った1番本間選手
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5回裏、一死から左前安打を放った3番平田選手
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5回裏一死二、三塁、途中出場の5番政野選手はファーストゴロ
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6回裏、1番本間選手の右翼線二塁打で勝ち越しのホームを踏んだ西村選手
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9回裏一死一塁、左中間へクリーンヒットを放った途中出場の5番大谷選手
日時/場所 2020年6月29日(月) セガサミー野球場
結果 セガサミー(三塁側) 2-2 Honda(一塁側)