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BATTERY

田中-喜多

戦評COMMENT

タフなゲームだった。順位決定戦の1試合目に引き続き行われたJR東日本戦。2試合ともにフル出場した宮川和人は、試合後に「きつかった」と本音を漏らした。ただ、その表情は明るい。日本ウェルネススポーツ大学・東京戦と同様に、この試合でも2安打。その「2本」ともが試合展開において大きなポイントになっただけに、その顔には自然と笑みが浮かんでいた。
同点で迎えた6回裏は、イニングの先頭となった4番根岸晃太郎の左中間フェンス直撃の二塁打でチャンスが生まれた。後続が倒れて二死となるも、走者三塁となった場面で7番宮川のバットが火を噴いた。142キロのストレートに対して「つまった」が、宮川の気持ちとスイング力が勝った。レフト前ヒット。根岸が悠々とホームへ還り、勝ち越しに成功した。
8回裏は、吉井憲治コーチと佐藤俊和コーチがともに「二死(走者なし)からの出塁が大きかった」と振り返るように、5番赤堀大智のレフト前ヒットが起点となり追加点を挙げた。6番佐藤貴穂が四球を選んで二死一、二塁。ここで再び7番宮川がレフト前へタイムリーヒットを放った。スライダーを「バットの先でとらえた」が、ここでも宮川の執念と技術が勝った。
2安打2打点。さらに加えて言えば、5回裏の同点劇も宮川の四球から始まった。イニングの先頭として出塁した宮川は、8番喜多亮太の犠打で得点圏に進む。1番砂川哲平のレフト線へのヒットで、二塁から一気にホームを駆け抜けて同点。宮川はすべての得点に絡む活躍だった。
「打」のヒーローが宮川ならば、「投」のそれは先発の田中太一だ。
1点を失った1回表こそ、際どいコースがことごとくボールの判定となり「気持ちが折れそうになった」。ただ、その状況を「我慢のピッチング」で乗り越えた田中は、2回以降は相手打線に得点を許さなかった。3回表と4回表は三者凡退に抑えたが、その他のイニングは毎回出塁を許した。それでも要所で決定打を浴びることがなかった。捕手の喜多は言う。
「途中からストレートとチェンジアップ系の変化球を主体とした配球に変えた。(田中は)尻上がりにピッチングがよくなりました」
8回表は先頭打者のセンター前ヒットと4番打者への四球で無死一、二塁とされた。犠打で一死二、三塁。終盤に訪れた最大のピンチ。それでも田中は動じなかった。ファーストゴロを好捕し、ホームへ素早く送球して三塁走者をアウトにした一塁手・澤良木喬之のプレーも光る中、後続を討ち取ってスコアボードに「0」を並べる。9回表は自らが打球を処理する中で併殺を決めてゲームセット。公式戦初先発で完投勝利を手にした。
「完投は高校以来ですから7年ぶりですね。セガサミーでやっと仕事をした感じです」
タフなピッチングで勝利を呼び込んだ右腕は、疲れを見せながらも充実した表情を浮かべた。
投打に粘り強さを発揮して秋季大会の「5位」を確保したチームは、来週の関東選抜リーグ戦1試合を経て日本選手権の関東代表決定戦を迎える。都市対抗以降、暗いトンネルを彷徨い続けてきたチームに今、やっと希望の光が差し込んできた。
上昇気流に乗って――。
勝利に飢えた選手たちは、目の前の試合を勝ち続けていく。
(文・写真:佐々木亨)

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2017/08/29 : JR東日本戦 の試合を共有する