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  • バイタルネット
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BATTERY

氏家、島津、松永-喜多、須田

戦評COMMENT

意地が詰まった最終戦だった。
思いをボールに乗せ、マウンドで躍動したのは先発の氏家優悟だ。宮城県出身。スタンドで両親や親戚が見守るなか、1回裏から氏家の左腕が冴え渡る。先頭打者にアンラッキーな内野安打で出塁を許すも、続く2番打者は空振り三振。さらに一塁への牽制球と、3番打者のファーストゴロで3つのアウトを築いた。2回裏は三者凡退。3回裏に内野ゴロの間に1点を失うも、4回裏からは再びスコアボードに「0」を刻んだ。8回裏に二死から痛恨の勝ち越し打を浴びたが、トータルで見れば先発としては及第点のピッチング。無四球の安定感が、その評価を一層高めた。氏家自身、公式戦では最長イニングとなる8回を投げ、粘り強く2失点にまとめたマウンドをこう振り返る。
「後半になって、より気持ちを入れて投げられた。最後は打たれてしまいましたが、全体的には思い通りのピッチングができたと思います。今日はカーブなどの変化球でしっかりとカウントを整えられましたし、何よりもストレートの出来がよかった」
この試合での最速は137キロ。スピード自体は目を見張るものはなかったが、球速以上に威力を感じたストレートに相手打線は苦しんだ。地元のマウンドで見せた成長した姿。チームにとってもそうだが、氏家にとって今後の財産となるピッチングだった。
攻撃陣も負けてはいない。4番澤良木喬之のセンター越え二塁打で1点を先制した以降は苦しみ続けたが、1点ビハインドで迎えた9回表に意地の攻撃を見せた。イニングの先頭となった4番本間諒が四球で出塁し、5番赤堀大智が犠打を決めて一死二塁。6番澤良木が空振り三振に倒れ、敗戦ムードがにわかに漂ったが、そのピンチを7番根岸晃太郎のバットが救う。カウント2ストライクと追い込まれながら、何度も変化球に食らいついた。勝利への執念が実を結んだのは6球目だ。「追い込まれていたので球種は考えずにとにかくバットを振った」という根岸は、スライダーを気持ちで右方向へ運んだ。打球が右中間寄り、右翼手の前にポトリと落ちる。土壇場での同点打となる値千金の二塁打。三塁側ベンチに歓喜の輪が広がった。
その勢いのまま迎えた延長10回表。第1戦に続いて一死満塁からのタイブレークとなった攻撃では、5番赤堀のバットが火を噴く。4番本間が見逃し三振に倒れ、一度は沈みかけたムードを振り払う一打が右中間を深々と破る。ワンバウンドでスタンドに飛び込むエンタイトルの二塁打。
「スライダーが頭にありましたが、カウント2ボールになった時点でスライダーはないと思った」
アウトコースのストレートをとらえた貴重な適時打が勝ち越しとなる2点をもたらす。その裏を3番手の松永大介が何とか1失点で切り抜け、試合に終止符は打たれた。
まさに意地が積み重なって手にした1勝。リーグ戦を2勝1敗で終え、惜しくも決勝トーナメント進出は逃したが、最終戦の勝利は次なる戦いに向けて大きな経験になるはずだ。
佐藤俊和コーチは言う。
「根岸の同点打、そして延長での赤堀の一打もそうですが、接戦で見せた攻撃は必ず都市対抗予選に生きてくるはずです」
都市対抗東京都二次予選。大一番となる決戦は約2週間後の5月24日、いよいよ幕を開ける。
文・写真:佐々木亨

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2016/05/09 : バイタルネット戦 の試合を共有する