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BATTERY

佐々木、富田、渡邉、齊藤-谷澤

戦評COMMENT

3年ぶりに、勝った。08、09年と日産自動車に敗れた千葉市長杯争奪野球大会では、優勝した07年以来の初戦突破だ。
2回表、先頭の4番十九浦拓哉の打球が右翼後方を襲う。「風に戻された。もっとウエイトトレーニングで体を鍛えないと」。十九浦が苦笑いを浮かべる。千葉マリンスタジアム特有の風に“一発”を盗まれたが、右翼フェンス直撃の二塁打にベンチの士気は上がった。後続の6番谷澤恭平が中前適時打を放って1点、さらに8番大西主晃にも左前適時打が飛び出し、2点を先制する。4回表は、先頭の5番安井正也がボール球をしっかりと見極めて四球。6番谷澤の打球が遊撃失策を誘い無死一、二塁。7番久保穣が、つなぎの右前安打を放って満塁とする。ここで8番大西が右翼へ犠飛を放って1点。立場と状況を理解した各打者の打撃が目を惹いた。
投げては先発・佐々木知広の投球に釘付けだ。二死から連打を浴びて二、三塁のピンチを背負った1回裏を切り抜けると、7回裏までスコアボードに『0』を並べた。入社以来、公式戦では初先発。大会1週間前に先発を言い渡され、試合前夜は「なかなか眠れなかった」と本音を漏らす。それでも、マウンドでは「考え過ぎるとプレッシャーになる」と、気負わず、焦らず、自然体で打者と向き合った。捕手の谷澤が語る。
「ボールが先行しても落ち着いていた」
これまで制球の乱れで自滅するパターンが多かった。だがこの日は、冷静さを失わない。スライダー、カーブ、カットボールを織り交ぜ、決め球にフォークを選択しながら打者を討ち取る。三振は9個を数えた。西詰嘉明新監督も納得の表情を浮かべる。
「これまでなら四球で崩れていましたが、成長した姿を見せてくれました。特に序盤、フルカウントから粘られたのは大きい」
日本選手権野球大会を終え、新体制になってから佐々木は投手リーダーに指名された。
「目の色を変えてやっている」
そう語るのは撰田篤副部長だ。8回裏に連続四球と安打で失点。ピンチを残したままマウンドを富田裕貴に譲ったあとも、ベンチから乗り出して戦況を見つめる佐々木がいた。「ナイスボール」「ナイスピッチング」。富田の投球に何度も声を掛ける姿もまた、成長と意識の変化の表れと言える。
公式戦初采配で勝利を手にした西詰監督が振り返る。
「選手たちが、練習で取り組んでいることをきっちりとやってくれた。攻撃に関しては、あえてバントなどはせずに、動かさなかった。その中で選手がゲーム展開を見ながら、それぞれの役割を果たしてくれたと思います」
選手主体のチームを目指し、伸び伸びやろう。監督就任後に定めたチームテーマを実践した試合は、来季につながる大きな一歩となった。
また、勝敗とは別にこの試合はもう一つの意味合いを持っていた。今年限りでチームを去る坂田精二郎と渡邉裕之、そして来年からコーチ専任となる佐藤俊和と天野喜英の引退試合――。5回表、代打・佐藤が現役最後の打席に立つ。結果は二直。拍手を送る選手たちに、感謝の気持ちを込めてベンチ前で深々と頭を下げた。6回表には代打・坂田が打席に向かう。一死一、三塁。高めのストレートを強振した打球が中堅に飛ぶ。結果的に決勝点となる4点目は、36歳の現役最後のフルスイングがもたらした。「最後の打席で勝利に貢献できる一本が打ててよかった」。試合後の坂田は感慨にふけった。天野の出番は7回表だった。初球、フルスイングでファウル。2球目、低めの変化球をとらえた打球が左翼前に落ちる。「最後に出ましたね」。試合後に笑って振り返った一打は、天野にとって今シーズンの公式戦初安打だった。そして、9回表。背番号16がマウンドに向かう。渡邉は打者1人を中飛に討ち取り、ベンチに戻った。渾身の4球。選手たちとハイタッチするその目は、わずかに光っていた。

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2010/11/17 : 富士重工業戦 の試合を共有する