• TEAM T
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • 6
  • 7
  • 8
  • 9
  • R
  • H
  • E
  • 大阪ガス
  • 0
  • 0
  • 0
  • 0
  • 0
  • 0
  • 0
  • 0
  • 0
  • 0
  • 0
  • 0
  • セガサミー
  • 3
  • 1
  • 0
  • 0
  • 0
  • 0
  • 0
  • 0
  • x
  • 4
  • 0
  • 0

BATTERY

木村-谷澤

戦評COMMENT

会心のゲームの主役は、先発の木村宜志だ。効果的にボールを散らし、凡打の山を築いて6安打完封。打線も初回二死から4者連続出塁で3点を奪うなど、一度も主導権を譲らない試合展開で予選リーグ初戦を勝利で飾った。

 

初めての経験に、試合後は安堵の色が広がった。
「社会人になって9イニングを投げること自体が初めてでした。嬉しいと言うよりも、投げられて、そして抑えられてホッとしました」
社会人野球で初めて手にした完投勝利。しかも完封劇とあって、先発・木村宜志の表情はいつになく柔らかかった。
前半は、木村曰く「真っ直ぐが多かった」。大阪ガス打線が「真っ直ぐ待ち」と見るや、後半は「捕手の谷澤(恭平)と相談して、変化球主体に切り換えた」。さらに「前半はバランス重視のピッチングを心がけた中で、6回表以降は普段通りの全力投球ができた」。洞察力に加え、冷静沈着なパワー配分が功を奏した。  また、ピッチングの妙がある中で木村の快投を後押ししたのは、野手陣の攻守の力だった。まずは、佐々木誠監督が「二死からよく点を取ってくれた。打線につながりがあり、大きな走塁もあった」と振り返る1回裏だ。二死から3番宮﨑祐樹が四球で出塁すると、4番十九浦拓哉がフルカウントから左中間二塁打を放って1点。さらに、5番久保穣の投手強襲安打で二死一、三塁とすると、6番村上研斗が左中間へ技ありの二塁打。際どいタイミングながら、一塁走者の久保が果敢な走塁でホームを陥れて3点目を挙げる。
「最初に点を取ってくれたので楽に投げることができました」
JABA主要大会のひとつである京都大会初戦を託された木村の緊張を和らげた。
6回表は、今シーズンから二塁でのスタメン出場が続く宮之原裕樹の好守だ。中前に抜けるかと思われた打球を逆シングルで捕球、素早い上体の切り返しでアウトにすると、今度は一、二塁間の打球に飛びつき体勢を瞬時に整えてアウトにする。右へ、左へ、宮之原の打球に対する鋭い感性が大阪ガスのチャンスの芽を摘み、木村の無失点ピッチングを加速させた。
9回表二死一塁。最後の打者に対して木村は、「オリャァァァ~!」と渾身の真っ直ぐを投げ込んだ。気迫を乗せた伸び上がる球。打者のバットが空を切ると、完封劇が完結した。
佐々木監督が主役を語る。
「要所で力強いボールを投げるなど、木村らしいピッチングでした。インコースを果敢に突く中で死球(2個)もありましたが、考えたピッチングでゲームを作ってくれました」
そして、木村は再び完封をこう振り返る。
「ほどよく散ったボールを相手の打者が打ち損じてくれた結果です。気迫のピッチング?それが僕のスタイルですから」
その言葉を透かして見れば、謙虚さという膜の内側に蓄えられた自信という大きな塊がはっきりと見える。
入社5年目のサイドスローは今試合、改めてエースに名乗りを上げた。

SHARE

2010/04/30 : 大阪ガス戦 の試合を共有する